その3:扉に刻まれていたのはVITA AETERNA -永遠の命

CATEGORY | 日記
POSTED | 2018/03/21
回廊にくると暖かい夕陽が東側の壁に影を落としていた。
タック・タイラーはかつて僧侶たちがそうした様に、回廊をゆっくりと歩いてみた。

僧侶たちは何を考えて歩いていたのか?

いや、考えないことが瞑想なのだ。

STOP THINKING

この巡礼の旅の中で感じたことはただ一つ。

考える事を止める事。

タック・タイラーは何周か回廊をクルクルと歩いて回った。見える景色を見えたまま受け入れようとした。

どこが始まりで、どこが終わりなのかわからない円の上を繰り返し歩いた。

この小さなサークルがもっと大きな生命の、宇宙の象徴である様な気がした。

太陽が肌に当たる、影に入る、静かな足音、風の音、古い木の匂い、一つ一つ感じる事をいつもの10倍の感覚で感じようとした。タック・タイラーはそこを何周もしてその時間を楽しんだ。

タック・タイラーはあることに気がついた。自分が入って来た扉の他にもう一つ扉がある。しかし、その扉の前には赤いガーベラが植えられた鉢が3つ並んでいて開かなくなっている。

開かずの扉・・・

よく見るとその扉にははっきりと刻まれていた、

「VITA AETERNA 」

少々英語の素養があるタック・タイラーはそれが「永遠の命」という意味であることがなんとなく分かった。

永遠の命。

同じところを何度も通っているのに、気づかずに目の前を通り過ぎていた「Vita Aeterna」の扉。

円を一度描くたびに必ず一回訪れる「永遠の命」の名の入った扉。

もしその扉が開いていたら・・・

永遠に続くリピートモードから抜け出して、その扉の向こう側には永遠の命があるのか?

自分はここから飛び出して新しい世界に踏み出せるのか?

タック・タイラーは空想に頭がクラクラしそうだった。

教会を出るとプロデューサーのY氏が休憩していた。

「ここヤヴァイっすよ」この人との会話はつい中学生モードになってしまう。

「マジっすか?」

ちょっと見て来てくださいよ、と建物の中に行く事を進めた。Y氏は重いリュックを置いて教会の中に一人で入って行った。

しばらくすると40歳半ばを過ぎたY氏が満面の笑みを浮かべて出て来た。

「ここヤヴァイっすね!!」

彼の笑顔が今までと少し変わって見えた気がした。

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