スペイン カミーノ デ コンポステーラでの不思議な一日。

CATEGORY | 日記
POSTED | 2018/03/20
4年程前にBSーTBSの番組でスペインに行った。
企画としてはイベリア半島最西端にあるコンポステーラ大聖堂まで、6日間単純に歩くという旅番組。

企画書を読んでみるとどうやら「カミーノ デ サンティアゴ」という巡礼の旅があるらしい。簡単に言うとスペイン版「お遍路さん」。実際、四国のお遍路さんと姉妹提携している。番組をご覧になった方もいると思うが、毎日10キロ以上の荷物を背負ってガチで6時間くらい歩いた。

道中、景色も息もできない様な景色に胸が一杯になりながら・・・とはいかず

カメラの回っていない時はプロデューサーのY氏と下らないお喋りをしながら歩いた。年齢も近い我々は、中学生の様なネタで盛り上がった。

この巡礼の旅は世界各国から毎年何万人という人が訪れる。毎日歩き続けるから足が棒の様になるのに風呂もない。シャワーだけだ。
その隠れた需要につけ込んで「足湯屋さん」をチェーン展開しようとか、オプションでリフレクソロジーもつけたら儲かるんじゃないかとか、スタンプカードも作ろうとか、中学生二人はバチ当たりなビジネスプランを聖なる道の上で提案し、笑い飛ばした。

その日、歩きすぎてY氏の足の爪が剥がれた。バチが当たった。



最終日の2日前、不思議なことが起こった。まだ朝陽が登らない頃に巡礼の旅は始まる。コーヒーだけ飲んで筋肉痛の体に鞭打って歩き出す。外はまだ寒い。

例の如く、またY氏とお喋りタイムが始まった。

「今日の昼は何食べたいすか?」どうでもいいが聞いてみた。

と言うのも、いつも昼ご飯にチョイスはなかった。大体決まって、いつも生ハムとチーズが挟んであるサンドイッチだ。でも流石にご飯らしいものがそろそろ食べたい。
軽〜い皮肉をプロデューサーにぶつけてみた。

「何でもいいですよ、平さんは?」Y氏が気を使ったのか何となく本気で聞いて来た。

「んーーーラーメンとかいいすね。」

Y氏は私がまた会話を中学生モードに入れたのを瞬時に察し

「チャーハンとかもありますよ」と返した。

「あーそうか、やっぱりチャーハンにします。」

寒い会話は落とし所を見つけられず、時速4キロで我々の目の前をゆらゆらしていた。
現地のコーディネターさんはそんな中学生二人に苦笑しながら
「スペインの南の方はパエリアとかあるんですけど、この辺はまずやってないですね。」と居ても立っても居られなかったのか会話を終わらせた。


しばらく歩いてレストランに辿り着いた。街から街へと歩いて行くのだが、その街の中にもレストランは何軒もない。もちろん全て地元のスペイン料理だ。
重い荷物を降ろし、全員「どっこいしょ」と大きな声を出して座った。水を一杯頂いてからメニューを見ると、さっきの冷静なコーディネーターさんが

「ああ!チャーハンあります!!」

絶叫した。

スタッフ全員どれどれとメニューを見ると、生ハムとかトルティーヤとかの定番スペインメニューに混ざって

「FRIED RICE」

が恥ずかしそうにそこにいた。

全員爆笑。

「平さんすごいですね!ありましたよ。本当に!」

調子に乗って

「なんかある様な気がしたんですよねー」と答えた、

それがまだこの不思議な1日が始まったばかりであることを知らずに・・・

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